オーストラリア遠征2005
昨年、2大彗星ツアーで、オーストラリアを訪れました。
で、もうしばらく行くことはないだろうと、余ったオーストラリアドルを日本円に換金してしまったのに、1年と少しで、再び訪れることになろうとは
…。
1. オーストラリアの暗い空が見たい。
2. D70の改造をしたのでテストがしたい。
昨年、D70で撮影をして、よく映るのには感動したのですが、いかんせん、固定撮影で感度を稼ぐために、絞り開放で撮ったので星像が醜かったのが、残念で
した。
今度は、2絞りくらい絞って、その代わりガイド撮影をしたいということになりました。今回は、カルネ通関で荷物が送れるので、赤道儀も送れます。
で、機材が送れる+電源が使えるとなると、欲が出て、
3.ST-9XEで拡大撮影がしたい。
4.折しも日程は、7/4はDeep Impact。経度が東寄りで、冬なので日没が早い。
インパクトの瞬間は見えないけれど、梅雨の日本より条件がよさそう。
5.DSIとDSI proのテストもしたい。
6.なんならHαも撮ってみたい。
7.南天の変光星も観測してみたい。
と、プランは広がるばかり?
#実は、5は、電源の関係でST-9XEが動かなかった時の保険、6は、送る鏡筒がアクロマートなので収差対策だったりしますが。
7/3(日)出発
今回は、日曜出発なので余裕です。成田までは、いつものNATT‘s(高速バス)。
最近、ルートが変わったのか、龍ヶ崎-常総大橋経由で、見慣れない景色が面白かったです。
空港で集合場所についてみると、N西夫妻、M田夫妻と馴染みのお顔が。
I田さん(ビデオ撮影で有名な方)、H野さん、S木さんとこぢんまりとしたクルーです。
ここで、I田さんが、勘違いをしてビザを取得していなかったことが判明、大慌てでしたが、交通公社でとってもらって、事なきを得ました。
中の席だったので、今回はぐっすり。
7/4(月)Sydney着-Tooraweenahへ移動
現地ガイドは、T島さんとN蔵さん。T島さんは、昨年の同ツアーと同じということ。
クルーは、これに、運転手の中国系のGさんを加えて全部。
Blue Mountainを超えて、一路、北西へ。
Blue Mountainは、観光地らしく、とてもきれいで、「違う、ここはオーストラリアではない」と昨年とのギャップに驚きました。
#ハワイの時も同じことを言っていたような?1回目 ハワイ島、2回目 オアフ島のギャップに驚きました。
Lithgowで、昼食
途中、トイレ+買い物休憩のDubboで、日が沈んで、宿泊場所へ着いたのは19時くらい。
途中、バスの中から、金星、水星も見えて、そわそわ。
実は、当初、宿泊は、昨年のこのツアーと同じGumin Gumin
Homesteadの予定だったのですが、出発直前、経営者のメグさんの息子さんが水難事故亡くなられたということで、急遽、宿泊場所が変更になったので
した。
なお、息子さん、オーストラリアでは有名な映画監督さんということでした。事故を伝える地元の新聞を見せていただきましたが、扱いが大きかったです。
急遽変更のCROSSROADは、キャラバンパークだということでしたので、どんなところかと心配していたのですが、きれいなところでした。
H野さんと2人で、同じ棟になったのですが、2ベッドルームだったの個室でした。
はやる気持ちを抑えて夕食。撮影場所のGumin Gumin Homesteadへ。
車のライトで照らしながら設営。案の定、極軸あわせは難航。極軸はいい加減にあわせて、あとはSkySensor2000PCまかせと思っていたのです
が、なかなか、2点アライメントが成功せず、やきもきすることに。とりあえず、撮り始めているうちに、3点アライメントが出てガイドしてくれるようになっ
てくれました。
この日は、1晩快晴。D70とST-9で撮りましたが、撮影開始が遅かったので、思ったより枚数は取れませんでした。
Tempel彗星も沈み際に撮りましたが、機材が短焦点の屈折だったせいもあってか、あまり写りがよくありませんでした。とりあえず、Deep
Impactによる大化けはなかったということでひと段落。
7/5(火)
朝起きて、寝なおし。夕方起きて、今日は、明るいうちに観測地入り。
昨晩、極軸はあわせて、そのまま、放置してあったので、らくちん。
ちなみに、三脚の脚が土にめり込んでいたのですが、水平がよく出ていました。
怪我の功名?昨晩、途中からガイドがよくなったのはこれのおかげかも?
夕方、少し、雲があったので、金星+水星は、露出アンダーで失敗。
この日は、η Carを中心に撮影。めぼしいものはみんな撮れました。
#でも、NGC3532を撮りはぐっていたorz。
途中から、同架してあるminiBrog60ED+DSIでの撮影も開始。
夜半から、10cm+ST-9は、Hαに切り替え。これがよく写ります。もっと早く、Hαで撮っていればよかった。
#ただし、興奮して、大半は、ピンボケで撮っていたのに後から気づいてへこんでいます。
3時過ぎに雲が出てきたので撤収。6時に迎えに来てもらうまで、ラジオを聴いていました。
SIBC中継のBBCが強力。
2晩貫徹でしたが、思ったより寒くなかったので楽でした。
日本から持っていった、コンパクトな折りたたみ椅子は、気を抜くと後ろへひっくり返るほか、疲れてくると座り辛いので、もっと大きいのを現地調達が吉とい
う結論に至りました。
7/6(水)
雲が多く、天気予報も下り坂というので、午後、機材の撤収へ行きました。明るいうちにのんびり撤収できたのは、幸いでした。(<と、この時点では思ってい
た。)
日が暮れてから、食事へ、昨年、Gumin Gumin
Homesteadの食事の世話をしてくださったというキャスさんが作ってくれた食事で、大変おいしくいただけました。ワインもおいしかったです。
で、宿に戻ってみる快晴。食事の時には、快曇だったのに!!
で、宿のlizさんのお友達の近所の牧場へ(遠かった、近所じゃないよ!)今後のことも考えてロケハンへ。
開けたところで、少し見た後、さらに上に行くとよいところがあるというので出発。木が多くて視界も悪いしということになって引き返すことに。
悲劇(?)は、そのときに起こったのでした。
なんと、数日前に降った雨でぬかるんでいたところにタイヤをとられてスタックしてしまいました。
少し、がんばってみたものの、脱出できなかったので、牧場の人に連絡(ちゃんと携帯電話がつながるんです)して、別の車で引っ張ってもらうことに。
「この広い牧場でどうやって場所を知らせていたんだろう」などといって結構待っていると、救援が到着。ワイヤーを掛けるところがなかなか見つからないと
か、ばたばたした後、いざという段になって、助けに来たはずの車もエンスト!?
これには、爆苦笑。
悪路を来たので漏れたガソリンがエンジンにかぶったからだろうということで、しばらく、乾くまで待つことに。
で、星が本当によく見えるねとかいって、しばらく待っているうちに、N西さん達がなにやらばたばたやっているなと思っていたら、実は、星空をバックにス
タックした車を撮っていたのでした。出来上がりのすばらしさに、一同、感嘆。
で、案の定、しばらくほうっておいたらエンジンがかかったので、引っ張ってもらってぬかるみ脱出成功。宿へ戻りました。
宿へ戻っても、思わぬ快晴にあきらめきれない数名は、宿の周りで撮影。わたしも、地上の景色を入れて、固定撮影。脇で動くスカイメモを横目に。いいなぁ
と。
でも、後から考えてみると、周囲の明かりがあろうが、日本の普段の撮影環境の何倍も暗いのだから、望遠鏡を出していれば、拡大撮影ならできたなと。(<実
際は、電源の延長ケーブルがなかったので難しかったでしょうが。)
7/7(木)
4日目は、曇り。Warrunbungle国立公園へ観光へ。
途中、Coonabarabraneへ寄ったのですが、Coonebarabrane郊外には、小さな天文ドームが沢山ありました。さすが、自称星の町。
山に入ると、野生のカンガルーやエミューの群れが、その都度止まって写真撮影。
まず、面白い山が見られる展望スポットに寄った後、広場のようなところで昼食。その後、しばらく三々五々、散策ということになったのですが、ここで、1匹
の小さなカンガルーが出現。
人を少しだけ気にしながら、もくもくと草を食べるのを、延々観察していました。
で、ここまで、来たのだから、Siding Spring天文台へも行きたいということで、少し引き返して天文台へ。
遅い時間だったので、見学コースは閉まっていたので、ギフトショップでお土産を物色。
わたしも、地元の天文雑誌2冊とポロシャツを購入しました。
帰ってからは、昨日と同じところで夕食。
キャスさんは用事がおありということで旦那さんが給仕をしてくれました。
宿泊場所へ戻ると、また、なにやら晴れ間が。往生際の悪い何人かで、近くの飛行場へ移動。組み立てていると、雲が出てきて完全に曇られてしまいました。
持ってきた短波ラジオを出して、久しぶりに、闇の中でのんびりしてきました。
(ここで、懸案のNew ZealandのRadio Reading ServiceのSAが取れました。やったぁ。)
7/5(金)Tooraweena発-Sydney着
天候は、どんよりして曇り。一路シドニーへの帰路。
途中、Orangeで昼食。行きに寄れなかったBlue Mountainの観光へ。
で、もうすぐというKatoombaで、バスがエンスト。最初ラジエータの水が無くなっただけだろうと思っていたら、水を足しても漏れるだけ。
小雨も振り出しそうで、仕方がないので代替のバスを手配するうちは、近くのビジターセンターのようなところで、休憩。ここは、観光客がよく訪れる場所との
ことで、日本人のスタッフの方もおられました。
ここで、N西さんやM田さんが、PCを立ち上げて、撮影した写真をガイドのお二人に披露、よく写っているので、感心されていました。
2時間ほどで代替のバスも来たので、故障したバスから離れられない運転手のGさんを残して、シドニーへ。
宿泊は、CITY GATE SEBELホテル。食事は、中華街にあるというレストランへ。
宿に、有料のインターネット接続サービスがあったので、数日振りにネットに接続。
ここで、Lillerさんが、7/4にいて座に新星を発見されていたことを知りました。
慌てて写真をチェック、ちゃんと写っていることを確認しました。
7/6(土)Sydney観光-帰国
カルネの荷物を預けた後、市内観光へ。
まず、ボンダイビーチ(ボンダイブルーの名の由来になった海岸とのこと。確かに青くきれい)。サーフィンをしてる人も多く、海岸でくつろぐ人がたくさん、
冬だと忘れそう。
ミセスマックォリーズポイントで、インコに遭遇。お昼を食べたあと、近くの週末に立つという市を散策。
その後、M田さん、お勧めの水族館でおろしてもらって、夕方まで自由行動。
聞いていた通り、サメのいるトンネルが面白かったです。
その後、シドニー天文台へ行ったのですが、サメで時間を取られて遅くなったので、すでに閉門時間。入り口の係りの人に言ってとりあえず、外から、写真だけ
撮影しました。
その後、雑誌の広告で見た望遠鏡販売店へ行ったのですが、こちらも、土曜日は4時閉店ということでしまっていました。外から、RCX400が置いてあるの
を確認。
予定の2つとも閉まっていたので、ここで、集合時間まで、手持ち無沙汰になってしまいました。で、お昼を食べたRocks地区に戻って、桟橋やオペラハウ
スのあたりで、暇つぶし。夕方、ハーバーブリッジの方向に三日月と金星が見えてきれいでした。
シドニー空港22時過ぎに、帰路へ。
星の写真は、別ページに
まとめてあります。