WinDBVSの使い方

 

WinDBVSは、加藤太一氏の作られた変光星の観測値のデータベースソフトスーツ(DBVS2000)の中の1つで、光度曲線を表示するソフトで す。

加藤氏の許可を得て、プログラム本体をwebに置きます。dbvswin2014.zip

#2014年9月に、現行のx64版Windowsでも動くように再コンパイルされたバージョンに置き換えました。

#windbvsの機能強化が行われwindbvs2という名前になりました。

大部で読むのが大変なマニュアル (メモ帳より、ワードパッド等整形して表示できるソフトで読むの推奨です) Wondows環境では関係のない、MD-DOS版のときの記述が一部残っているので、注意。

使用に際しては、解凍したプログラムと、観測データのデータベースを同じフォルダにコピーします。



stdファイル形式の開発の歴史は、1980年台、パソコンが使えるようになったのに端を発します。

ちょうど、変光星観測データの集大成(ミラプロジェクト)の話もあって、それにも利用可能なことから、一気に利用が普及しました。

#変光星観測データの集大成は、その後の、VSOLJ databaseに受け継がれています。

std形式というのはご存知のように

    ANDR 192012142212 94 Yam

こういうのです。

詳しい説明は、観測報告フォーマット(日本変光星研究会)を見てください。

これ自体は、テキストファイルですので、扱いが容易で、最近なら、Rやpythonあたりが使えるひとなら、ちょいちょいと自分の望む形に加工できるでしょう?

DBVS2000では、これを、dbfというデータベースファイルにまとめて管理しています。

windbvs2

windbvs2というソフトを使えば、上の光度曲線みたいなのが表示できます。






データベースにデータを足すには、vmrgというツールを使います。

windbvs2だけはGUI操作のできるソフトなのですが、vmrg等の他のツールは、コマンドプロンプトから使うCUIのツールになっています。

大方のツールは、ファイル等を加工して別の形にする、フィルターとか呼ばれるものが大半です。

こういう比較的単機能のツールを組み合わせていろいろやるのは、unix系のOSから譲りのやり方で、MS-DOS時代からの伝統です。

Windowsから、コマンドプロンプトを立ち上げて、操作します。

#最近は、コマンドプロンプト(俗にDOS窓と呼ばれているあれです)より、powershellかも??

例えば、

    pack < foo.std | tojd | unpack > bar.jd

は、packというツールで、foo.stdの先頭の星名をいったん除いた後、tojdというツールでJSTからユリウス日(JD)に変換した後、unpackで、再び先頭に星名を戻して、bar.jdという名前のファイルに書き込んでいます。

<や>の記号はリダイレクト、|はパイプといいます。これと、標準入出力というのを覚えれば鬼に金棒です。

詳しくは、googleって下さい。

x64環境でも動くようになったdbvs2000システムですが、使い方は、基本的には、以前と変わりません。

DBVSでのデータの 足し方



ただし、グラフを表示させるwindvs2.exeの起動には若干コツが要ります。

環境変数DB2にデータベース名を指定してしておかないと立ち上がりません。

環境変数の設定は、例えば、コマンドプロンプトを立ち上げて、

    set DB2=c:\dbvs2000\vsolj.DBF

の様に指定してから、windbvs2を立ち上げればOKです。

なお、この方法だと、DB2が設定されているのは、コマンドプロンプトを立ち上げている間だけなので、恒久的に指定するには、例えば、Windows 環境変数 Path の設定方法(コンピュータ/ソフトウェア関連Tips)等を参考にしてください。

なお、Windbvs2を起動すれば、参照するデータベースを切り替えることは、プルダウンメニューから出来ます。
目的に応じて複数のデータベースを使い分けたい際等には便利です。


なお、以前のwindbvs.exeは、初期のターゲット環境でしたPC-9801用に作られていた表示ソフトのサブセットという感じで、機能が幾分限られていたのですが、windbvs2では、windbvsに比べて機能強化が行われています。

なお、以前のシステムで作ったdbfファイルは使えません。新しく、作成してください。



公開されているVSOLJのデータを、全部、まとめてvsolj.DBFというファイルにしたければ、まず、

VSOLJ Variable Star Observation databaseから、年代別のzipファイルを全部落として、dbvs2000の入ってるフォルダーに解凍します。

次 に、ここで、Object name, Date(YYYYMMDD)、Observerは空白にして、time zoneはJST、Save as fileはYesにして、observations.stdを落として、これも、dbvs2000のフォルダーに入れます。

コマンドプロンプトでdbvs2000のフォルダーに移動してから

    inittree vsolj.dbf

    set db2=a:\dbvs2000\vsolj.dbf

    copy *.std all.std

    vmrg all.std

で、出来ます。

データベース名、dbvs2000の置いてあるフォルダー名等は、適宜、自分の環境に合わせてください。

次から、データを足したい時は、Date(YYYYMMDD)に適当な値を入れて、落としたファイルをvmrgで足していけばいいでしょう。



環境変数としては他に、

    環境変数 DBVSOUT にファイル名を指定しておくとデータリストなどを出力する時にこのファイルに書き込まれます。

だそうです



たくさんあるDBVS2000のツール類のマニュアルとししては、DBVSマニュアルを参考にして下さい。

#色々書いてあって読みにくいマニュアルですが、読み飛ばせば問題無いですw



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