DSIpro − DSIのモノク ロ、高感度バージョン

DSI は、手軽なのはよいのですが、カラーCCD のため、感度が今ひとつですし、観測には使い勝手がよくありません。
Meade もその点はわかっているのか、モノクロCCD を使ったDSIpro を発売しました。
($399. 2005年12月現在、国内未発売)

モノクロCCD なので、カラー画像を撮るためには、フィルターを通して、3 色分解した画像を撮らなければいけないのですが、
DSIpro には、フィルターが4 枚入るフィルタースライドが付属しています。この枠、31.7mmの標準的なフィルターがねじ込みではめられるようになっているので、自分で好きなフィル ターをはめて使うこ
とになります。ちなみに、3 色分解(RGB)+L 画像用クリアフィルター用のセットがMeade から別売りされてい
ます。撮像用途には、十分ですが。DSIpro本体に、フィルタースライドが標準添付ですので、既にフィルターを持っている方は、そちらを使えばよいと思 います。
また、測光用途では、のBVRcIcを揃えればよいでしょう。
ただし、この枠、つくりがよくなくて使いづらいので不評のようです。迷光も心配です。
というわけで、わたしは、DSI から取ったフロントカバーと交換してしまいました。
わたしは、以前から使っているフィルターホィールと組み合わせて使っています。なお、筒先にも31.7mm のフィルター枠がねじ込み出来ますから、交換手間を考慮し無ければ、フィルタースライド無しでもフィルターが使えます。
#蓋のためだけに、DSI を入手という訳にはいきませんから、交換用の蓋でも、どこかでオリジナル商品として作ってくれないでしょうか?
さて、使ってみての感想ですが、観測目的では、確かに、DSI より使いやすそうです。
グラフは、試しに25cmSCT とV フィルターで撮ったCY Aqr です。チップサイズが、
小さいので、対象の導入には、多少手間取りました。

CY Aqr by DSI pro


なお、DSIpro の仕様は、Meadeの Webを参照してください。
使用チップについては公表されていませんが、Sony EXView HAD ICX254AL
ようです。
EXViewHAD CCDというのは、DSI で使われているSuperHAD CCD よりマイクロレンズの開口率
を改善して高感度化したCCD です。
DSIpro と競合すると思われる製品では、SAC Imaging System のSAC10 や、Starlight express のSVX-M7
が考えられます。これらは、冷却機能がついています。ただし、値段は、$1000-1600 になります。性能、
使い勝手は、使ったことが無いのでわかりません。
SBIG のST-402ME も安いCCD カメラです。こちらは、使用しているチップがST-7XME と同じで、チッ
プサイズもそこそこあります。フィルターも内蔵でき、測光用のフィルターも用意されていますが、やや冷
却能力が不足で、ノイズには、不満が残ります。値段も20 万円になります。