オーストラリア旅行記
5/19
出がけに成田行きの高速バスのチケットでトラブったり、頼んであったビザの取得に手違いがあったり、
手荷物も重さを測られて預け荷物にさせられたりと、ばたばたしましたが、無事離陸。
前日、預け荷物の重量制限を勘違いしていたために、3時までばたばたしていたわりには眠れず、ずっと、窓から空を見ていました。
明け方近くに、ミラが見えているのを確認。ミラを目測するには、黄道光が明るすぎて邪魔なほどでした。
近くに水星がまぶしいくらいギラギラしていました。南の方角にはアケルナルも見えていて、南に来たのを実感しました。
ところで、月明かりも無いのに雲が白く見えるのは、星明かり?飛行機のライトのせい?
5/20
早朝、Sydney着。Adelaideまで、乗り継ぎです。
当初は、添乗員無しの予定だったのが、添乗員に須原さんがついてくれたので、乗り継ぎもスムーズにいきました。
Adelaideで、現地ガイドのKyokoさんと、バスの運転のLeeさんと合流。食事の後、市内観光しました。
古い教会が多くてきれいな街と言う印象です。後、見慣れない鳥が多いのも印象的。
Adelaide博物館では、
Mundrabilla隕石という大きな隕石が展示されていました。
この日は、Adelaide泊。宿の窓から南十字星と対面。にせ十字もよく見えていました。
街灯が多いので暗い星は見えず。
5/21
早朝、480km先、観測地の
Woomeraへ向けて、バスで出発。
Adelaide近郊は、穀倉地帯ということでした。SydneyからAdeladeの飛行機の中から見えた景色は、不毛の大地という感じだったのですが、実は、収穫が終わった畑だったと判明。今度は、植えてある時期に来てみたいです。なお、小麦と輪作でカノーラ(遺伝子組み換えナタネ)を植えているとのこと。
ずっと、遠くの
フリンダーズレインジという褶曲山脈が見えていたほかは、ただただ、平原。ところどころ塩湖。
Port Augustaで、昼食と買い出し。
Port Augusta付近から穀倉地帯から放牧地帯へと変貌。赤茶けた大地のソルトブッシュという草とも木ともつかないのが点々と生えています。羊が食べるとのこと。
農家の敷地の境にグリッドと言う格子が道路にはめてある(羊の逃亡よけ)のですが、その間隔の長いこと。次の格子まで、100km/hで飛ばしているバスで10分はかかります。
15時過ぎにWoomera着。思っていたより、きれいで立派な街でした。
#人口的には村レベルですが。
宿泊の
エルドホテルも、結構立派、部屋が2間あって、計2ベッドなのを一人締め。
夕方、観測地へ。Woomeraから、バスで5分くらい行ったところ。幹線から脇に入って、フェンスがあって行き止まりになっている道路が観測地。なるほど良さそう。
細い月が見えていたのですが、欠けている方向が、見かけ上、日本と逆。新鮮。
西側の電線を避ける為に、道の脇に降りていったのですが、土が柔らかく、石も多いので難儀しました。夜半前には、道路の上に退散。
天候は、昼間、雲が結構あったのが嘘みたいに快晴。
肝心の彗星は、LINEAR彗星は、ウサギ座に明るく見えていたのですが、尾は肉眼ではわからず。双眼鏡でもかろうじて。NEAT彗星は、ヤマネコ座あたりで、やはり、肉眼でも確認できるものの暗い感じ。尾は、双眼鏡で短いのが。
ここで、大問題発生。深夜、宿に戻った際、寝ぼけて、撮った写真の大半を消してしまいました。!!
明け方、外へ出て、ミラの目測をしたのですが、街灯が多過ぎ+明るすぎで、街灯をよけられる場所を探すのに難儀していまいました。
なんで、こんなに煌煌と照らす必要があるのでしょう。
5/22
午後、近くの
Kangaroo望遠鏡の見学。まわりに何も無いだだ広い敷地に、4基の望遠鏡が吹きさらしで置いてあります。プラスチック鏡で、合成口径8mとのこと。
ガンマ線によるチェレンコフ光を観測ということでしたが、どうやって、普通の星の光と区別して観測するのかと思っていたら、検出器のフォトマルの時定数をすごく短くしてサンプリングすると、星の光は、すごく弱くしか受からないのに対して、チェレンコフ光は、時々、バースト的に受かるのだと言うことでした。
フォトマルを2次元的に配置して、2台以上で観測して、画像を得るとのこと。カミオカンデの水の代わりに、地球の大気を使った装置なのだと言う説明に納得。
解析用の装置も神岡鉱山のものを改良した感じのものとのこと。
今日は、昨日と打って変わって、ベタ曇り。見学者の質問は、Kanngaroo望遠鏡設置場所の選定の話から、勢いオーストラリアの天候のことに。
今年は、やや天候が悪いとのこと。雲は、南西の方角からやってくることなどを教えてもらいました。
エアーズロックのあるAlice Springsも、北から雲が入るのでそれほど良くないとのこと。
帰ってから、Heritage Centerを見学。冷戦に伴うロケット開発の基地として作られた街だということでした。
記録ビデオを見ているうちに夕方になり、昨日の写真を消して意気消沈の私を含め、数人が、観測場所へ。
しかし、一向に天候は回復せず、20時過ぎには、全員一致でホテルへ帰還。
なお、観測地で、運転手のリーさんが、デジュリドゥというアボリジニの笛の演奏をしてくれました。何人かチャレンジしましたが、音が出ず。
#早朝に起きた方の話によると、明け方には天候は持ち直したとのことでした。
5/23
朝起きると、ひつじ雲みたいのが多いものの、昨日とは全く天候の傾向が違う感じ。
午前中、近所のスーパーへ買い物。それほど豊富ではないものの一通りのものは揃っている感じ。
これなら、途中で、たくさん買い込んでくるのではなかったという気が。
夕方の観測を意識して、
Olympic Dam鉱山見学へは、早めの出発。
鉱山は、事前に聞いていた露天掘りというのとは違って、地下へ坑道が伸びているタイプ。
銅、ウラン、金、銀が採れるとのこと。精錬までできる施設があって、大きな工場という感じ。
夕方からは、これまた、快晴。
今日のLINEAR彗星は、シリウスの脇。
南の天の川が、天頂にかかりすばらしい眺めですが、双眼鏡で見るといて座のあたりの天の川は、雲のよう。南十字のあたりの天の川は、紗をかけたような繊細な感じで、すばらしい眺めでした。
しかし、空が良いと、にせ十字が全然目立たないのに気づきました。
彗星を撮り終わってから、Nexstar5で、写真組でない人に南天の天体を見せていました。
η Car、タランチュラ星雲、宝石箱、NGC3532(η Carの北の散開星団、粒ぞろいの星できれい)、47 Tuc(NGC104)、ω Cenといったところ。
しかし、47 Tucってどこだったかな?と考えて、小マゼランの方をみると、肉眼で直ぐ星でないのが目について、「あ、あれか!」とわかるのは、空のすばらしさによるとろが大きいです。
リモコンを貸してしまったのと、Nexstarでのガイドには無理があるのが判明したのでもっぱら、固定撮影。
D70に標準でついてくるズームレンズは、暗すぎるのが判明。もっぱら、50mm(F1.4)で撮っていました。
さすがに、開放だと、輝星の周りに出るハロが汚くなるのは、帰ってから気づいたので、後の祭りでした。
#これも、1日目の撮影結果を消してしまって、確認できなかった、ミスのせい!?
しかし、ズームレンズの短焦点側で撮った天の南極のまわりの日周運動は、すばらしい出来でした。
1日目の分を取り返すために、この日は、徹夜で撮影しましたが、夜半からやや透明度が落ちたせいもあって、思ったほどは撮れませんでした。
#でも、そのおかげか?それほど寒くなく、助かりました。
まぁ、D70のテスト撮影という初期の目的は達成できた感じ。
リベンジを誓うのみ??
5/24
徹夜明けで、帰国の途へ。昼食によった、Port Pirieのレストランのステーキの大きさには、びっくり。わたしは、チキンにしておいて正解。
しかし、食事の毎に、オーストラリアワインを飲んでいましたが、おいしかったです。
徹夜がたたって、帰りの飛行機では爆睡。無事帰ってきました。